排泄ケア 実践・応用編

介護技術・実技研修
目的日常的に行う排泄ケアについて、排尿障害と排便障害など意外と知らない基本的な知識を深掘りします。
効果経験に基づく感覚でおこなわれることもある排泄ケアについて学びを深めることで、根拠に基づく質の高いケアの実践が期待できます。
概要よく使用される「失禁」の定義や誰にとっての問題なのかを考えさせることから始まり、排尿・排便の仕組み、尿失禁の種類、下剤の効果など基本的な知識を網羅的に深めます。排泄委員会の活動にも活かしていただける内容です。

研修内容冒頭まとめ

排泄ケア 実践応用編

1. アセスメントの重要性

排泄ケアを適切に行うためには、まず「何を見て判断するのか」を明確にする必要があります。
課題が多く「どこから取り組めばよいか分からない」と感じるときは、測ることを意識してください。
困りごとを数値化・記録することで、問題の整理や改善策の検討がしやすくなります。


2. アセスメントの4つの視点

排泄ケアでは、以下の4つを中心に情報を集めます。

  1. 問診(耳と心で聞く)

  2. 観察(実際の様子を目で見る)

  3. 検査(泌尿器系や直腸・肛門系の検査結果も参考にする)

  4. 記録(排尿・排便の回数や状態を記録し、分析する)

これらの情報を整理・統合することで、初めて「アセスメント」となります。


3. 問診の基本姿勢

「聞く」には二種類あります。

  • ただ耳で聞き流す「聞く」

  • 耳・目・心を傾けて理解しようとする「聴く」

排泄ケアでは、後者の「聴く」姿勢が重要です。

聞く内容の例

  • 誰が、どのような排泄の課題に困っているか

  • 現状を本人がどう感じているか

  • 将来どのようになりたいと希望しているか

  • 既往歴、服薬状況、ADL、現在の排泄方法や介助状況

これらを聞き取ることで、本人主体のケアが実現します。


4. 本人へのアプローチの大切さ

たとえ本人が正確に答えられなくても、まずは本人に向き合い、話を聞こうとする姿勢が大切です。
そのうえで、家族や主な介護者、職員など周囲の情報を補足として集めましょう。


5. ツールの活用

何を聞けばよいか分からない場合は、問診票を活用するのも有効です。
たとえば「CLSS(排尿状態に関する質問票)」では、10項目の質問に対して回答を点数化できます。

  • ケア前とケア後の点数を比較することで、改善の度合いを客観的に評価できる

  • 「今の状態が続くとどう思うか」といった心理面の質問も含まれる

このようなツールを使えば、アセスメントの精度と評価のしやすさが高まります。

研修内容詳細

種別概要
動画
第1章 排泄ケアのアセスメント編
①排泄ケアのアセスメント1【約5分】
②排泄ケアのアセスメント2【約5分】
③ブリストルスケールとは【約3分】
④排尿日誌の意味と付け方【約5分】
⑤排尿日誌の読み解き方【約4分】
⑥排便日誌の意味と付け方【約4分】
⑦排便日誌の読み解き方【約7分】
動画
第2章 トイレでの排泄ケアを考える
①なぜトイレでの排泄が求められるのか?【約5分】
②頻尿とは【約5分】
③頻尿へのケア【約7分】
④夜間頻尿、夜間多尿とは【約4分】
⑤夜間頻尿、夜間多尿へのケア【約8分】
⑥排泄に関わる福祉用具【約10分】
動画
第3章 よくあるお悩みから実践編
①頻回に尿意を訴える方へのケア①アセスメント【約5分】
②頻回に尿意を訴える方へのケア②対応【約4分】
③トイレ介助に抵抗のある方への対応【約4分】
④便秘へのケア①アセスメント【約3分】
⑤便秘へのケア②排便日誌【約5分】
⑥便秘へのケア③対応方法【約8分】

上記は、あくまでご参考のプログラムです。 法人のご要望や受講者数・研修時間によってプログラムを変更する場合があります。 詳しくはお問い合わせ下さい。

研修についてのお問い合わせはこちら

お問い合わせ